≪MY BLOODY VALENTINE≫ このシリーズの中で何度も取り上げていますが、今まで数多くの音楽を聴いてきて、一番衝撃を受けたバンドというのが彼らで、もう何十年も彼らと彼らのようなサウンドを好んで聴いてきています。 フィードバックギターという、オーバードライブさせたアンプ(スピーカー)にエレキギターのピックアップを向けると「フォアァ~~ン」と心地よいサウンドが出る奏法を曲中に鳴らしマクって、一歩間違うと不快なハウリング音とノイズだらけになるところを上手く曲としてコントロールしたバンドの始祖が、同じU.KのTHE JESUS AND MARY CHAINなら、一歩押し進めてシューゲイザー(SHOEGAZER)というジャンルまで高めたバンドが彼らです。 初めて出会った頃はそれまで良く聴いていたジザメリのフォロワーという印象でした。 ただメロディーラインがダーク&クールサーフのジザメリよりも良くって、ノイジーなサウンドの装飾を取ると極めて良質なUKギターPOPのメロディーラインなので、ジザメリはカッコいいけどあんまり印象に残る曲が少ないのと比較すると、結構聴き込んでも飽きないし、同じフォロワーとしてヒットしたRIDEが『エレキギターのプラグを逆さに突っ込んだだけでバンドが出来ると言うのを教えてくれたのがジザメリなら、それでも曲の良さが大切なんだと教えてくれたのがマイブラなんだ。』と語っていました。 因みにシューゲイザーというカテゴリー名の由来は彼らのLIVEでの演奏スタイルが、SHOE GAZE(靴を眺めている)がごとく、下を向いて演奏していたからで、フィードバック・ディストーションギターが特徴的なサウンドを奏でるバンドサウンドをシューゲイザーと呼ぶようになりました。 それと公式のPVはどれもこれもよくできていると言うか、サイケと言うか音楽性ともの凄く合っていますw
YOU MADE ME REALIZE(シングルのみ発売でアルバム未収録だった)がなかなか入手できなかったので、クリエイション移籍後はこの曲から聴くことになったのですが、とてつもない衝撃でぶっ飛びそうになりましたw 暴発するノイズをほとんどコントロールしてないかのようなフィードバックギターが爆音でせまりながら、ドラムとベースで上手くというかかろうじてメロディーラインを奏でている前奏部がインパクト抜群、そこに乗ってくるビリンダ・ブッチャー(サブギター&Vo)の甘いウィスパーボイスと、ケヴィン・シールズ(メインG&Vo)のやる気の無い脱力ボーカルの組み合わせが最高にクール。 これを聴いてから、普通のチャート音楽を聴く気が全く起こらなくなってしまったw