アンネの日記　GIDガイドライン

GIDガイドライン

こんばんは☆

唯です♪

前回の記事で端折っちゃったGIDガイドラインの件について、少し書いておこうと思います。

ガイドラインというのは、性同一性障害（性別違和）者が希望する性別で生きていくために受ける治療について、日本精神神経学会がまとめた『性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン』のことで、通称GIDガイドラインと言われています。

ガイドラインが初めて公表されたのは平成９年と今から１５年くらい前のことで、それまで日本の法律では医療行為としての性転換手術は認められていませんでした。
母体保護法という法律があって、この法律で特定するケースを除いて、生殖を不能にするための手術ができないように定められていたからです(元は女性の避妊中絶に関する法律ですが、男性→女性への手術にも適用される判例があった)。
そこで精神神経医学会と性同一性障害に関する特別委員会が、性同一性障害の治療において性転換手術が正当な医療行為であることを認めてもらうために制定・公表されたものがガイドラインです。
そこから現在では第４版まで改訂を重ねていて、治療の流れ（①診断カウンセリング→②診断書・意見書の作成→③ホルモン療法→④手術療法）について書かれてあります。
詳しく見たい方はここをクリックしてください(^^)
フライングで自己摂取したりしない限りは、通常GIDの治療を医師の管理下で行うと、このガイドラインに沿って治療が進められていきます。

で、平成１５年に『性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律』という法律が施行されます。
その筋では性同一性障害特例法と言われてまして、この法律施行後に初めてGIDは条件を満たせば戸籍など法的性別変更ができるようになりましたが、この特例法は基本的には当時のGIDガイドラインに基づいていろいろなことが定められている節があります。（あまり詳しくないので断言はしません。）

お堅い話を書きましたが、先日行ったメンクリでこのガイドラインの話になって、

唯；そもそもガイドラインって手術が合法的になるように作られたものだから、ホルモン療法についてはあんまり考えられてないし、特例法も手術したあとの戸籍の性別変更とかが主だから、手術受けて戸籍変更とかまで行けばいいけど、そこまで行く過程の患者には現行のガイドラインとか法律じゃ不具合が多いんじゃないですかね(｡・ε・｡)

先生；そうなのよねー。だから手術受けて戸籍変えないと健康保険とか自立支援とか適用できないのよね。

唯；望む性別で生活できればいいけど、戸籍が変わったことで精神的に満たされる人は半分もいないでしょうから、負担を考えたら下の手術は受けなくていいって人は多いんじゃないでしょうかね。
そりゃそうできれば理想ですけど(´-ω-`)
むしろ経済的な面とか、手術受けたあとの身体の維持とか考えたらそこまでいけない人のほうが多いんじゃないかと思いますが、それじゃ保険も自立支援も適用受けられないとかって、患者として認められてないようなもんですよね．．．

先生；確かにそうね。要検討案件だわ。

みたいな話の流れだったと思います(^_^;)
でも唯の場合はたまたま近場で保険使わせてくれる医者がいて、急にダメになったのでこの辺りの不合理なことに気がつきましたが、普通はGIDのホルモン治療に保険が使えないって言われたら、そんなもんかと思って不思議に思いませんよね(^^;)
医師もそこまで深く考えていない方も多いかも知れませんし。
前回の記事にも書いたように、ここの先生の学会での影響力がどうなのかわかりませんが、そこがおかしいと思ってくれる先生がいて、学会で検討されていけば、将来ガイドラインの見直し→法改正で健康保険云々だけでなく、いろんな不合理・不具合なところが改正していくかもしれません。
精神医学会のHPのガイドラインの冒頭に日本の性同一性障害に対する治療は、諸外国と比べて特有の歴史を辿ってきたとか書いてありますし。

もしこの記事をご覧になっていただけてるGIDの方で共感できるところがあって、現在通院してる病院の先生が話しやすい方でしたら、ホルモン療法の保険適用くらいなんとかならないんですか？とか話してみたら、草の根運動で私たちの将来がほんの少し変わっていくかもしれませんね(*^^*)
あくまで個人的な意見なので、共感できないって方はスルーしてくださいませm(_ _)m
ガイドラインは精神神経医学会が管理してるので精神科や心療内科、メンクリ系じゃないと効果ないかもしれませんが(^^ゞ

※ガイドラインに関する記述は正直あんまり自信がないので、もし認識違いがあったら遠慮なく指摘してくださいm(_)m